わだぺん。先生インタビュー


top

2013年5月某日、場所は西武池袋線 江古田駅前の喫茶シャノアールさんにて、練馬区民は一家に一冊推奨の
「東京自転車少女。」が絶好調! わだぺん。先生にインタビューさせて頂きました!

雑誌「コミック アース・スター」で担当をされているO氏を交えて、「東京自転車少女。」のお話を中心に、練馬の話、アニメーター時代の話などをお聞きしてきました。
3時間にも及ぶインタビューでしたが、業界の裏話などここには載せられない話も数多く(汗)そこは割愛して申し訳ないのですが、本当に色々な事を学ばせて頂きました!

profileわだぺん。
1979年岐阜県生まれ。
1999年、江古田のアニメ製作会社に入社。
原画、作画監督などを担当。
2008年よりマンガ家、イラストレーターとして活躍中。
現在、「東京自転車少女。」(コミック アース・スター)
「℃りけい」(集英社/ウルトラジャンプ、
原作:青木潤太朗)
「煌!! 男の娘塾」(ミリオン出版/おとニャン)を連載中!

公式サイト  わだぺん村。
東京マンガラボインタビュー 

アニメーターからマンガ家に

ねりまん。(以下青字)) まずは ”アニメーターからマンガ家” という異色の経歴についてお聞きしたいです!

わだぺん。先生。(以下黒字)) いや、結構いらっしゃいますよ(笑)私は幼稚園の頃から絵を描くのが好きで、元々マンガ家になりたいと思っていました。小中高の卒業文集に将来なりたい職業「マンガ家」と書いてたくらい。

小さい頃は「ドラえもん」や「エスパー魔美」のアニメが好きで見ていました。
初めて買った単行本は中学生の頃、星里もちる先生の「りびんぐゲーム」を。
桂正和先生の「電影少女(ビデオガール)」や、藤原芳秀先生の「拳児」も大好きで、何度繰り返し読んだかわからないです。

中学高校の頃には雑誌にマンガの投稿とかしていたんですけど、イマイチ箸にも棒にもかからなくて(笑)
マンガ家のアシスタントになって勉強するか、なにか他に絵を描く仕事がないかな~と思って・・・
アニメーターをする事で色んな絵を描く事になるだろうし、勉強になるかと思いまして。結局アシスタントの経験はしていません。

僕は岐阜出身なんですけど、名古屋の専門学校に2年くらい行って、19歳の終わりくらいに江古田のアニメ会社に就職が決まって上京しました。原画や作画監督をしていまして、そちらを10年やった後にマンガ家になりました。

アニメーターは非常に辛い仕事とお聞きしますが…

 アニメーターはフリー、もしくは契約社員が主で、保障なんかはほとんど無いですね。
「アニメーターになりたいけど、親に反対されていて・・・」などと相談されたりしましたが、人に言われて迷うくらいなら絶対続かないです。「誰になんと言われてもやるんだ!」という気持ちでないと。

アニメーターになるハードルは比較的低いと思いますが、なってから篩(ふる)いにかけられるんです。
速くてうまい人はどこからも引く手数多。そうじゃない人は元請けの会社から「この人は今後使わないでくれ」と名指しで警告されたりする。かといってその人を使わないわけにもいかないので、名前を変えて提出したりするんですが、やっぱり同じ人が注意される。そうなると、どうしても使うわけにはいかなくなって・・・

食える人、食えない人がきっぱり別れる、実力勝負の世界ですね。
ただ、やりがいはあるお仕事ですし、アニメータでも結婚して子育てもしてという先輩もいらっしゃったので、
挑戦したい方は人材は常に不足している業界なので、頑張ってみるのも学べることも多く、いいと思います。

マンガ家わだぺん。始動!

実はデビュー作はあまり覚えていないんですよ(汗)。10何年前で・・・雑誌も廃刊になってしまったので。内容は、江古田のゲーセンが舞台で、女の子が何かをする・・・という感じでした(笑)。

連載デビュー作 『℃りけい』 (C)集英社 / ウルトラジャンプ 最新5巻、絶賛発売中!

連載デビュー作 『℃りけい』原案・脚本:青木潤太朗 (C)集英社 / ウルトラジャンプにて連載中。 最新5巻、絶賛発売中!


作画の基本はアナログのGペンなどでやっています。広範囲のベタやトーンはデジタル処理です。
描くのが好きなので、自分の作品はあまり読み返したりはしないです。「ここはこうすればよかった」と、アラばかり見えてしまうので。だから忘れてしまう(笑)

休日は何をされていますか?
現在3本の連載を掛け持ちしている他に、単行本作業、カット、ポスターのイラストなどをやっているので、基本オフの日は無いですね。外出しても取材やネームをしています。

お好きなマンガは?
結構社会派の作品が好きなんですが、よく読んでいるのは
「むこうぶち」「グラゼニ」「GIANT KILLING」「憂国のラスプーチン」などです。

ペンだこがすごいんですが…腱鞘炎になったりしないんですか?

IMG_3894_R

今まではなったことはありません。これから先はわかりませんが。
手首、肘、肩などの腕関節全体を使って描いたほうが早く描けるし、腱鞘炎にはなりづらいとアニメータ時代の先輩からは教わりました。手首を固定して絵を描く練習などもしていました。
こういうアニメーター時代の作画法は現在の漫画家業でも大変役に立っているので感謝しています。

僕の会社では2人ほど「右手でも左手でも同じように絵が描ける」人もいました。右手が疲れたら左手で描く~という感じで(笑)

『東京自転車少女。』はどのようにして生まれたか

「東京自転車少女。」あらすじ
 私立豊珠高校に通う「自転車天使(チャリーズエンジェル)部」の4人の女の子が、練馬区の隠れた(?)名所をポタリング(自転車をゆっくり漕ぎながらブラブラすること)して、自分の住む街・人を再発見しながら成長していく様子を描く、練馬ヒューマンチャリ漫画である。ここまで練馬を紹介している漫画は他に見た事が無い。個人的に「ねりコレ」の特別部門を作って載せてほしいくらいの作品である。

最新の4巻が待ち遠しい!

最新の4巻が待ち遠しい! (C)アース・スター エンターテイメント

 練馬をネタにした漫画を描こうと思ったのは、ネタのストックが沢山あったのもありますけど、元々同人誌を作っていて、「東京なんとか~」という企画で4冊くらい出してたんですよ。アニメーターの仕事が忙しくなってからは中々出せなかったんですけど、ファンの方から「またやってほしい!」とちょこちょこお聞きするようになって。またやりたいなと思っていた時に、今の担当のOさんから「ウチの雑誌で漫画を描きませんか」と声を掛けて頂いて、「是非こういった企画でやらせてください!」と私からお願いして形になったという感じですね。

担当O氏)企画段階では、東京の色んなマイナーな所ばかりを廻る話にしようかと話してたんですが、結局練馬だけで十分ネタになるという事で(笑)こうなりました。練馬紹介を題材にしている自転車マンガも無かったので。

IMG_3893_R

この作品で地元の商店街とかが少しでも注目されたらいいなと思っています。
作品に出てくる各所は、自転車で廻るのに丁度いい距離なので、是非みなさんにも自転車で練馬をグルグル廻ってもらいたいですね。ロードバイクなどじゃなくても、ママチャリで行けるポタリングを目指して描いています。

お話はどのように作っているんですか?

キャラクターが生きてくると、始めはこう考えていたけど変わってくる部分があって、それをどうポタリングと絡めて、心情を表していくか。人間ドラマばかりになってくるとポタリングしなくなっちゃうので(笑)
そこの兼ね合いが悩む所です。でもやってて難しい事は、やり終えると楽しい事になるんですよね。

人間ドラマ、掛け合いで参考にしている事はあんまり無いです。かけあいの部分はネームの時点でもあまり考えてないんです。ある場所に行って、こういう場合、このキャラクターならどう考えるかな?みたいな感じで作っています。

練馬について

練馬にはもう15年住んでいます。1回引越したんですが、前に住んでいた所から2軒隣に…(笑)
就職したアニメ会社が江古田という事で、自転車でも通える距離の所に住もうと思って。それにアニメーターは終電で帰れない事が多いので…(汗)練馬はどんどんターミナル化しているので、どこへ行くにも便利ですから他に行こうという気はないですね。

練馬を舞台にして良かったなと思ったのは、「何もない」から。
観光地じゃない、他の地域でもちょっと道を外れると色んな発見があるんです。変なビルとか神社とか(笑)
なので、練馬から遠い全国各地に住んでいる読者の方にも
「自分の家の近所にも、探せば何かあるんじゃないかな?」
というふうに感じていただけたら嬉しいなと思います。

やはり、都市で言えば東京中心部にはかなわないと思いますし、
寺社仏閣をまわるなら京都・奈良、自然なら自然で僕の故郷の岐阜の方が練馬よりすごかったように思います。
しかし、そういった場所を舞台にすると、その他の地域の方に
「そりゃあ京都・奈良だしね」
みたいな一種の疎外感を与えるかもしれないとも考えました。

そういう意味で練馬というのは、「程よく街で、程よく畑などもあり、歴史もある」とってもニュートラルな場所でした。
この作品にはぴったりだと思います。

地域活性化って他の地域から人を呼ぶのも大事だと思うのですが、
まずは地元に住んでいる人たちが自分の住んでいる地域・文化に目を向けて感心を持つことが大事なんじゃないかなと僕は思っているので、
この作品は「オラが村の~」じゃないですが、そういった部分を刺激できたらいいなと思っています。

都立第四商業高等学校と「東京自転車少女。」のコラボ

都立第四商業高等学校と「東京自転車少女。」のコラボ

練馬でお勧めのお店はありますか?

よく行く文房具屋さんは、江古田のゆうゆうロードにある「西村」さんと、練馬駅前の「二葉屋」さんですね。

飲食店では、すぐそこ(江古田)の「あんず」っていうお好み焼き屋さんにはよく行ってました。
お店のオバちゃんとかの雰囲気がよくて、とても居心地がいいですね。誰を連れていっても「雰囲気がいい」って言ってくれます。

お好み焼き あんず

お好み焼き あんず

ここ「シャノアール」はもちろん、もう閉店してしまう(5月17日閉店)「トキ※」もよく行ってました。

(※喫茶トキ。江古田で一番古い喫茶店だったが、2013年5月17日をもって閉店。地元住民、日芸生はもちろん、多くのマンガ家やクリエイターがお世話になった)

インタビューの後、わだぺん。先生は名残惜しそうに「トキ」の店構えをカメラに収めておられました。

本日はお忙しい中、本当にありがとうございました。
最後に、漫画家を目指している人にアドバイスをお願いします!

決め事などの細かいことを気にして、最初の1ペーシがなかなか描けない、または作品を完成させられない方が多いように思います。そんなことを気にするより1ページ、2ページの漫画でも完成させて持ち込むのが良いかと思います。

(了)

いるかちゃんと加藤さんの色紙を頂きました。なんとカラー!大感激!!

いるかちゃんと加藤さんの色紙を頂きました。なんとカラー!大感激!!

読者プレゼント!

present

わだぺん。先生サイン入り「東京自転車少女。」3巻を、抽選で1名様にプレゼントします!
メールで件名に”わだぺん。先生サイン本希望”と書き、本文に氏名、住所、年齢、職業を書いて、常に連絡の取れるメールアドレスでご応募ください。

宛先:終了しました。

コメントを残す

CAPTCHA


This blog is kept spam free by WP-SpamFree.